水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル

~本を読んだ人も読んでいない人も、水浸法の人もそうでない人も~

『水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル』中外医学社より好評発売中。
本はマニュアル本ですので「なぜそうするか?」より「なにをするか?」の方に力点がおかれています。
このブログでは本を補完するため理論的な面を詳しく説明します。

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本に書いたとおり
①挿入はワンパターンメソッドで入ります。
②押すときにトルクをかけないでまっすぐ押して腸が伸びたりねじれたりしたら(←腸管が画面上回り始めることでそれとわかる)押すのをやめて定点固定法で引く(←ねじれが解除される方向に回しながら引くことになる)ことでも挿入できます。

どちらが正しいのでしょうか?
サッカーの試合にたとえると①は監督の作戦で、②は選手の個人技のようなものです。ワンパターンメソッドの通りにやっていきますが時折癒着などの難敵に出くわすときがあります。そのとき個人技で突破できるのが定点固定法です。いわばドリブル力のようなものです。人間でやってもなかなか身につきませんがコロンモデルでは早く習得できます。

別な例えをすると総論と各論のような関係です。水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.77

高研のコロンモデルⅠ-Bの取り扱い方
~腸管穿孔を起こさないために~

 

 

1.木の台に2本の金属棒をねじ込みます。

※金属棒とネジ部がはずれることがありますので、なくさないようにして下さい

 

2.使用前にシリコンスプレーで潤滑します。潤滑はS状結腸と横行結腸がメインです。肛門と大腸の途中の小さな穴からノズルをさして入れます。腸管を外からさわって中がツルツルになっているのを確認します。

※かびるので人間用のゼリーは絶対に使わないでください。

※絶対にシリコンスプレー以外の他のスプレーは使わないでください。

(シリコンスプレーはホームセンターで500円程度で売っています。)


3.スコープを挿入する前にスコープの先端部にもシリコンスプレーをかけます。

※スコープにもシリコンスプレーを使い、ゼリーは塗らないでください。

 

4.最初の1回目は滑りが悪いです。スコープが直腸を越えたら、再度肛門からスプレーします。滑りが悪いときは無理に押さないでスプレーを追加します。

 

5.高研のコロンモデルは押すときに力はいりません。強く押したら破れます。ソフトタッチでお願いします。

 

6.空気法の人がやっているように押し引きに速さは要りません。全ての操作をゆっくり正確にやります。人間でもコロンモデルでも引き途中(ループ解除中)に破ることが多いです。

水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.64

この本の中に出てくるテクニックのほとんどは送気法でも使えます。そもそも送気法も入れる空気量が少なければ水浸法とほとんど変わりません。水浸法に興味がない人もこの本のオリジナリティーのあるテクニックは十分役立つでしょう。水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル はじめに

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