Q.先生にお聞きしたいのですが、脾湾曲部での横行結腸のループ解除のコツってありますか?本に載ってますかね?PCFスコープで脾湾曲から押しても伸びて、上目に襞が見えていて解除できず、時間がかかりすぎて痛がって途中で中止しました。pushで脾湾曲だけステッキで伸ばしていたんだと思います。反省です。A.質問の内容がわかりにくいのですが、脾湾曲でステッキになって押しても進まないのでしょうか?そのときに作るのはS状結腸のたわみやループです。硬度を上げて、下腹部圧迫を加え、斜め30度に押します。少し右にトルクをかけながら押すと上手くいくこともあります。それでダメなら右側臥位に体位変換します。この時も下から上に30度角度をつけます。おへその下をグー圧迫することもあります。
そうではなくて脾湾曲を少し進んだが横行結腸がはじめから長くて逆αループを作っている人のことでしょうか?この場合は横行結腸中央部が下に見えてこず、横行結腸がずっと右上に見えてくることからわかります。そのまま押していくとスコープもループを作ります。細いスコープなら痛みもなく肝湾曲に届きますのでそこで逆αループ解除します。つまり横行結腸のプッシュ法です。
横行結腸がはじめから長くて逆αループを作っている人をプル法でやることを聞きたいのでしょうか?①10年前は上に行く腸を左手6時までレフトローテーションして無理矢理下に持ってきてダウンアングルでかけてあとはいつも通りにしていました。②5年前はアップアングルでライトターンショートニングして一度脾弯まで戻りループを解除して腸をコロンモデル形に近づけて再挿入していました。③現在はT前半でレフトターンダウンプルで小さいねじれ解除を繰り返してループ解除しています。本には③の方法が記載されています。水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.122
高研のコロンモデルⅠ-Bタイプでは①と②の方法が練習できます。高研のコロンモデルで横行結腸にあらかじめ逆αループを作った状態で練習してください。