水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル

~本を読んだ人も読んでいない人も、水浸法の人もそうでない人も~

『水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル』中外医学社より好評発売中。
本はマニュアル本ですので「なぜそうするか?」より「なにをするか?」の方に力点がおかれています。
このブログでは本を補完するため理論的な面を詳しく説明します。

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2016年08月

本を買っていただいた人から多数のお便りが届いています。すみません。筆無精で返事を書いていませんがこのような手紙を頂けるのは著者として大変うれしく思っております。ここに一部を紹介させて頂くとともに感謝の意を表したいと思います。
『先生の本を一気に読み、非常に参考になりました。最近浸水法という挿入法が報告されていますが先生たちにoriginalityや実績があると思います。』

『大変お世話になります。先生の本を読んで、TCSがうまくいっています。ありがとうございます。』

『はじめまして。このたび、先生の水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアルを書店で見て購入させていただきました。なかなか、技術を隠す先生もおられる中、おしげもなく書かれており心の広さ、医師という職業だけでなく、人間的にも偉大さを感じました。先生と一生のなかで出会えた人は幸せだと思います。』

『お世話になります。先生の著書”無痛大腸内視鏡挿入マニュアル”を購入させて頂きました。大変勉強になります。』

『書籍よかったです 大変感銘をうけました』
amazonで買う。

Q.先生もうひとついいですか?
Pushでなるべく痛みが少なく、ループもなめらかな解除しやすいループを作る方法を教えてください。水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.54
A.コロンモデルと同じループは慣れていて解除も簡単です。Sであきらめずにプルを続けて短縮し、SDが見えるけどどうしても届かないときにプルからプッシュに変更します。このときスコープは捻らずまっすぐ押します。画面も回らないことを確認してください。SDの急峻な折れ曲がりを越えたらすぐにループ解除します。コロンモデルと同じ感覚です。

横行結腸もプルを試みて肝弯曲が見えているのにどうしても届かないときにプッシュ法に切り替えます。肝弯曲を越えたらレフトターンショートニングします。最初から押し続けたら様々なタイプのループを作り、解除も難しくなります。プルを試みてどうしてもできないときにプッシュに切り替えますが、プルする事によってコロンモデル形に帰着できたのですからプルしたことは無駄ではなかったのです。

SDや肝弯曲を越えたら直ちにループ解除することも忘れないでください。そこで少し押し込んだら鈍角になりかえってフックが弱くなります。

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