後藤利夫先生
初めまして。霧島市の病院に勤務している医師です。
先生の著書で勉強しております。
質問ですが、水浸法ではブスコパンの使用はされてますでしょうか?
私は、蠕動があると挿入困難になるため、可能な限り使用しています。
しかし、高齢者が多く使用できないことが多く困っています。
4月から、本格的に水浸法でいこうと考えておりますが、
ブスコパンの使用をどうするか検討中です。
どうかよろしくお願い致します。


ただ今、(同じ鹿児島県の)鹿屋から帰ってきたところです。
ブスコパンは禁忌がなければ、70歳未満で1A(20mg)、70歳以上で1/2A(10mg)静注します。
ブスコパン禁忌はDM無いことを確認してグルカゴンを、70歳未満で1V(1mg)、70歳以上で1/V(0.5mg)静注します。
時間がかかり、スパスムがでてきたら初期投与量の半分を2回まで追加することがあります。

私もスパスムや運動はない方が圧倒的に挿入しやすいと思いますが、ある方が挿入しやすいという人もいます。
おそらく空気を入れすぎる癖のある人が鎮痙剤無しを好むのだと思います。
空気を入れすぎて挿入困難になっても、腸が動いて患者さんが自分でおしりから空気を出してくれたら腸管が虚脱して短縮しやすくなるからです。

スパスムが強くて挿入困難な場合の対処法は下記にあります。ご参照下さい。
水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.154
ご質問はいつでもどうぞ。
後藤

後藤先生
 さっそくお返事を頂きまして、本当にありがとうございました。
大変参考になりました。今後も、ご指導を何卒よろしくお願い致します。