水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル

~本を読んだ人も読んでいない人も、水浸法の人もそうでない人も~

『水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル』中外医学社より好評発売中。
本はマニュアル本ですので「なぜそうするか?」より「なにをするか?」の方に力点がおかれています。
このブログでは本を補完するため理論的な面を詳しく説明します。

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2019年07月

後藤利夫先生御侍史
DVD送付を宜しくお願い申し上げます。
私は卒後16年目の消化器内科医です。
後藤先生が御執筆された「水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル」を拝読させて頂きました。
後藤先生の本は大変わかりやすく、特にワンパターンメソッドには感銘を受けました。
ぜひ後藤先生の「水浸法」を習得したいと思っております。
ネット環境が悪いせいか、動画がみれませんでしたので、DVDの申し込みをさせて頂きました。
年齢が若く無い上に、無送気短縮法に慣れてしまっているので習得に時間がかかるかもしれませんが、DVDから沢山のことを学び、一刻も早く 「水浸法」を覚えられるよう精進いたしますので何卒宜しくお願い致します。

本を買っていただきありがとうございます。
DVD発送いたしました。

水浸法も無送気短縮法の一つです。
ですからマスターしやすいのではないかと思います。
水浸法は無送気法に比べて、オリエンテーションがつかないときに少し水を入れるので挿入時間が短縮されます。
是非やってみて下さい。
慣れてくると水を多く入れがちですが、それでも難しい症例は水を入れない方が挿入しやすいはずです。
できるだけ水量を少なく、無送気無送水法に近いのが理想的な水浸法だと思います。

後藤

水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.11

この動画は2019/07/14に中国の山東大学付属病院で「無痛大腸内視鏡、水浸法」の講演を行った時に撮影されました。
中国の病院は、上から3級、2級、1級に分けられ、さらに3級は甲、乙、丙に分けられます。
山東大学付属病院は、中国に28個しかない3甲病院の一つです。









这段视频于19/14/2019在中国山东大学医院拍摄,在那里他做了一个关于“无痛结肠镜检查,水浸法”的讲座。


https://v.youku.com/v_show/id_XNDMwMzMyNjQ3Mg


https://v.youku.com/v_show/id_XNDMwMzMzMDM5Mg


https://v.youku.com/v_show/id_XNDMwMzMzMjMwNA


https://v.youku.com/v_show/id_XNDMwMzMzMzQwOA


https://v.youku.com/v_show/id_XNDMwMzMzNDQ4MA

ポンプ希望致します。
マニュアル法書籍と、DVD購入しました。
大変感動しました。
代金は何処に振り込めば宜しいのでしょうか?

発送しました。
振込先を入れてあります。
到着後、使って問題なければ振り込んでください。
後藤
こんな遅くに有り難うございます。
了解しました。

水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.81

私の病院での平均挿入時間は4~5分です。
一般に入院患者は前処置不良が多く、病院での検査はクリニックより1分程度遅くなります。
数年以上、数千件以上のベテランの他の水浸法の先生方の挿入時間を見ていると、2つのグループに分かれるようです。
グループ1はほぼ私と同じ4~5分で、グループ2はその1.5倍の約7~8分です。

同じ水浸法でどちらもワンパターンメソッド挿入なのにグループ1とグループ2の違いどうしてできるのでしょうか?
器用な人がグループ1に多いということもありません。
ときどきコロンモデルを練習して、キャリブレーションし、オリジナルのワンパターンメソッドを忠実に守る人がグループ1に多い気がしますが、それも決定的ではありません。

私の気づいた一番の違いは、水の量です。
グループ2の人は入れる水の量が多かったり、また空気があってもちゃんと吸引しなかったり、または送気している人もいます。これでは腸管がきちんと虚脱(collapse)しません。
水の量が多いほど、管腔(rumen)の方向(orientation)は見つけやすく、簡単な例はその分早く挿入できますが、虚脱していなので短縮が難しくなり(短縮抵抗性)、難しい例では却って遅くなります。
2分を1分にすることよりも、10分以上の遅延例を減らす(いわゆる「はまらない」)ほうが平均挿入時間は早くなります。私を含めてグループ1の人の10分以上の遅延例は約3%と少ないです。

したがってベテランなのに7~8分かかる水浸法の人は、水の量を減らすようにして下さい。
入れる水の量は少なければ少ないほど良いのですから、もとからあるすべての空気と多すぎる水をできるだけ吸引し、検査前の腸管よりさらに虚脱した状態にします。
水浸法(水を少量入れるが空気や多すぎる水を吸引する)は無送気法の一種ですが、オリジナルの無送気法(水も空気も入れないが吸引もしない)よりさらに腸管が虚脱していることに留意してください。

水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.5 p.11

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