水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル

~本を読んだ人も読んでいない人も、水浸法の人もそうでない人も~

『水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル』中外医学社より好評発売中。
本はマニュアル本ですので「なぜそうするか?」より「なにをするか?」の方に力点がおかれています。
このブログでは本を補完するため理論的な面を詳しく説明します。

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2021年11月

大隅鹿屋病院で来年4月から常勤で働いていただける内視鏡医1名募集します。
業務内容:午前 胃カメラ、午後 大腸内視鏡 月~金勤務、いろいろ相談に応じます。
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〒893-0015 鹿児島県鹿屋市新川町6081−1
0994-40-1111
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堤大夢内視鏡センター長または後藤利夫前前内視鏡センター長まで。

内視鏡未経験者でも大丈夫です。1年で胃カメラ、大腸内視鏡をマスターできます。
堤センター長と後藤利夫が水浸法を教えます。

(水浸法じゃない)経験者の先生も大歓迎です。どうか先生のお力をお貸しください。よろしくおねがいします。

胃カメラのプロトコル


胃カメラではなるべく麻酔に誘導してください。セルシン、ドルミカム等の鎮静剤による半覚醒と違い、プロポフォールは麻酔薬による麻酔下内視鏡です。意識はありません。その分、呼吸管理が大切になります。その患者さんの最適量まで追加しますので、追加しやすいベンフロン注射針が便利です。卵、大豆アレルギーには使えません。麻酔前にピロリ歴を確認してください。酸素飽和度モニターと酸素、カニューラ、アンビューバッグ、挿管キットを用意してください。
ルーチンに80歳以上2ml、70歳以上80歳未満3ml、70歳未満5mlを静注します。その後は医師の指示により1mlずつ追加します。5mlのシリンジに分けて予め用意しておいてください。意識がないため唾液を外に出すことができませんので、頭を下げる姿勢を取らせます。また、挿入時は顎挙上します。検査前半は舌根が落ちやすく酸素飽和度が下がります。90未満で①呼吸確認し「自発あります」と報告、②顎挙上、③医師の指示により酸素投与します。半減時間は5分ですので検査後半は覚醒してきますので体動があれば医師に「体動あります」と報告、医師の指示により追加します。

理想の体位:左足は伸ばし、右足は折り曲げるSIMS体位。お尻は後ろ頭は前のsniffing position(花の匂いを嗅ぐ姿勢)。枕は肩幅より低く(head down)、肩を入れ(うつ伏せ気味)ます。すべて唾液を外に出しやすくするためです。また挿入時は顎は挙上します。これにより口腔内にスペースができ、コンタクトせずに正中から進入でき、経口で経鼻よりラクに挿入できます。


大腸内視鏡のプロトコル


水浸法なら麻酔を使わなくても痛いというのは5%未満です。大腸内視鏡ではなるべく無麻酔に誘導してください。ベンフロンを入れておけば痛かったらすぐに麻酔を使うという方法も可能です。アタッチメント、ポンプとぬるま湯を用意してください。検査と同時にタイマーを入れます。途中で体位変換を一度、腹部圧迫を一度行います。仰臥位では左足の滑り止めがあると便利です。抜去時はいつでもホットバイオプシー、ポリペクトミー、EMRができるようにしておきます。ポリペク時の高周波の出力は高周波の機種の違いを吸収するっため赤、黄、青の色で指示します。クリップは必ず使いますのでスネアーと同時に用意してください。

理想の体位:側臥位では患者をなるべくベッドの術者よりに寄せ、足は椅子に座るように直角に揃えます。つまり「お尻は後ろ、足は前」となります。患者さんは術者寄りにいることで、術者の疲れを軽減します。また中央にいると落下防止に2人が必要ですが、寄せることで落下側は限定され1人で大丈夫です。

『実地医家のための”水浸法”による大腸内視鏡検査(2回シリーズ)  1.理論とトレーニング』
-1.理論とトレーニング -

【セミナー概要】
 大腸内視鏡挿入は「押す」と挿入が早いですが苦痛があるので通常麻酔を必要とします。「押さない」と苦痛は少なく麻酔を使わなくても可能ですが時間がかかります。挿入時、空気の代わりに少量の水を入れる「水浸法」は押さないので苦痛は少なくしかも時間もあまりかかりません。「無麻酔で5分を切る」内視鏡です。ネットでもG医師として有名な後藤医師は1994年から水浸法を実施し、1995年にはポンプの特許を申請している水浸法の第一人者です。今まで徳洲会以外に明かされなかった秘伝の「水浸法」テクニックをオープンします。
 皆さま、奮ってご参加下さい。
1.水浸法の理論
2.ワンパターン挿入法
3.トレーニング方法
4.ポンプの作り方

セミナーNo217
2013年9月1日(日) 10::00~15:00
スタンダード会議室 銀座二丁目店
(東京都中央区銀座二丁目6-15)
■後藤利夫 先生(新宿大腸クリニック 院長)
■分野: 診療・診察技術/検査
■対象: 医師/検査技師


午前 水浸法の歴史と理論、ベッド上・コロンモデルによるトレーニング(2021年11月7日公開)


午後 トレーニング上の緒注意(ワンパターンメソッドの理論と練習)(2021年12月5日公開)

終了したセミナーの報告と開催の模様
■第217回セミナー「”水浸法”による大腸内視鏡検査1」は盛会裏に終了しました。
 9月1日(日)に開催しました第217回医療技術セミナー「実地医家のための”水浸法”による大腸内視鏡検査 1.理論とトレーニング」は盛会裏に終了しました。
 講師には新宿大腸クリニック 院長の後藤利夫先生をお迎えしましたが、後藤先生は今回で 6回目になりました。今年は、水浸法とポリペクトミーを組合わせていただき 2回にまとめていただきましたが、今回はそのシリーズの第一回目です。
 今回のお話の中で、昨年には出ませんでした水浸法の歴史が少しだけ語られました。大学病院医局の時期に恩師や先輩たちと工夫され、その後徳洲会に所属され、主にグループ内での教育と研さんのために”門外不出”のワザ的に活用されたので、表?に出ることはなかったものの、ようやく人材もたくさん育ち、余裕?もでてきたところで、一般に公開することにされたようです。テーマは”痛くない”ことと”早く挿入する”ことで、弟子を早くたくさん育てるために患者さん1人1人に合わせたオーダーメイドの技術ではなくて、誰にでも通用するような「ワンパターンメソッド方式」を編み出されたわけです。
 そもそも大腸内視鏡検査といえば、胃カメラもそうでしょうが、ヤワヤワのいくらでも伸びそうな、そして肛門、直腸、S状結腸、そして下方結腸、横行結腸、上向結腸と曲がりくねった大腸の中に、実際は固い内視鏡を突っ込んで検査するわけですが、スムーズに早く挿入することもさることながら、ファイバーの先端に装着されたカメラをいかにスムーズに、自由自在に如意棒のごとく、思った通りに繰り、大腸内壁を観察するか・・・という技術、考えてみればこれは神技としか思えません。ましてや、患者さんの側の心理からすれば、お尻を露出して恥ずかしい、怖い、痛そうだ、事故が起こったらどうしよう・・・との心理・緊張の中で体を固くしているところで、うまく検査しないといけないのですから、尚更ですよね。
 大腸の検査には、これまでair法が採用されてきたようですが、今回の水浸法は、水を大量に入れるのではなくて、通りにくいところ、あるいは見えにくいところで水を1ccずつ注入し検査する・・・(トータルで200cc程度;MAX)というモノで、air法の延長線上にあるものです・・・との解説でした。
 でも、見ていてすごいですよ。コロンモデルを使ったベッド上でのトレーニングや両手と指を使った挿入法の身振りでのトレーニング、語り口は淡々としていて大声を出されるわけでもないのですが、やはり一つの技術の開発に人生を賭けてこられた方のオーラを感じました。
 この日の講義は、ネット中継でも、スポット視聴が多く、注目を集めている技術であることを実感しました。終了後に講師を囲んで大腸鏡を使っての指導を再現されておられましたが、会場での受講者の一人は、感激して、楽しかった・・との声を残してお帰りになりました。 

ご無沙汰しております。
天草総合内科クリニック岡部でございます。

12月で開業5年目になります。
おかげさまで内視鏡検査数は年々増加しております。10月ははじめて月間症例数が300を越えました。また9月からビデオシステム2台目を導入し、念願の2室体制で内視鏡検査を行っております。先生のご指導のおかげでここまでくることができました。今後とも宜しくお願いいたします。
ご相談ですが水浸法ポンプを1セットいただけないでしょうか?先生に2ついただいていたのですが、一つが8年くらい使わせていただいて現在故障ぎみになってしまいました。申し訳ございません。モビ注を二室で並列して行っているのですが、一室が手動でせざるを得なくなってしまい、時間がかなりかかってしまうもので・・・
ご検討の程宜しくお願いいたします。
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お久しぶりです。
先生が頑張っているのを知って大変嬉しく思います。
地元の人の信頼を得たんだと思います。
ポンプを作って送ります。
しばらくお待ち下さい。
また会いましょう。
お元気で。
後藤

ポンプを送ろうとしてホームページをググってみたら、クチコミも評判よく安心しました。

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