後藤先生

お忙しいところ申し訳ございません。
またご教示お願いしたいです。
患者さんは子宮脱のオペ既往癒着ある方で、CFで試みましたが、患者右側にスコープ進み、ループ形成し、短縮しようとすると痛みが出現しました。右にも左にもターン短縮試みると痛み増強しました。
PCFに変更しても改善しませんでした。
ギブアップして注腸に変更したところS状結腸に癒着によると思われる狭窄性変化と位置が右側にシフトしている状態を確認できました。この症例につき、さらに試みるとしたら、何かいい方法があるのか?アドバイスいただきたいです。

子宮脱オペ既往などSの癒着性狭窄+で注腸に変更20171221画像クリックで拡大します。


ご質問ありがとうございます。

下段中央と右の写真よりS状結腸が2重にループ形成しているようです。
しかも癒着があるそうです。

ポイント1.
太いスコープは痛みが強く危険です。
なるべく細いスコープを使用してください。
PCFでもダメならGIFスコープを使う手もあります。
そのためにGIF用のアタッチメントを用意しておきます。

ポイント2.
ループは一つ目を形成したら必ずそこで一度解除して先に進め、2番目のループを解除します。
したがってスコープは写真の位置より押してはいけません。
ここで短縮ができなければ挿入できません。
一つ目で解除せず押して2重ループを作ったらGIFスコープでも痛くて危険です。

ポイント1.の追加
癒着がある時に太いスコープでは解除できないことがあります。
スコープが作る最小円が大きすぎて解除途中で止まってしまうのです。
そこで無理に解除すると引きの途中で穿孔することもあります。
無理せず細いスコープ(CF→PCF→PCF-PまたはGIF)に変更してください。
細いスコープはループ最小円が小さいので下図のように抵抗無くストレートにできます。


水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.148

また、いつでもご質問大歓迎です。よろしくおねがいします。後藤
後藤先生

早速のご教示誠にありがとうございました。
次回やるときはGIFチャレンジしてみます。
本当にありがとうございました。