すみません。生駒市立病院の私の特診は2022年3月をもって終了します。
病院開設以来、皆様方にお世話になりました。ありがとうございました。


生駒市立病院の内視鏡検査は無痛のために先進的なシステムを取り入れております。

1. 無痛の「水浸法」による大腸検査

大腸検査は空気をまったく入れない水浸法です。従来は空気をたくさん入れましたが、その代わりにごく少量の水を入れるだけですので、お腹が張って苦しくなることはありません。また、空気より水の方が滑りがいいので内視鏡スコープを押さなくてもスルスルと挿入されます。おなかの中でスコープがループを作ることも無く、たとえ麻酔をしなくても苦痛はほとんどありません。

それでも、希望者にはもちろん麻酔を使います。本来麻酔法は苦痛を訴えないので穿孔事故が心配ですが、もともと痛くない水浸法は穿孔事故の心配なく安心して麻酔が使えます。また麻酔薬の量も少なくて済み麻酔事故のリスクも下げます。水浸法は故・粒良邦彦(東大卒)先生が発案し、弟子の田渕正文先生(東大卒)がストレイト法として始め、私(S63東大卒)が水浸法として30年前に完成した方法です。東葛辻仲病院時代にストレート法を発表した鈴木雄久先生(H1東大卒)も田渕先生の弟子です。

2. 胃カメラは「プロポフォール」麻酔

麻酔はプロポフォールを使用します。ふつうは麻酔下といってもセルシンやドルミカムなどの鎮静剤による半覚醒法で効きにばらつきがあります。プロポフォール麻酔はその人に合った最適な量を調節しながら入れていく方法ですので100人中100人に同じ深さの麻酔がかけられます。しかも半減時間は5分で自然にすぐにスッキリ覚めます。ハンブルグ大学教授だった堂本先生が湘南鎌倉総合病院で始め、15年前に私が千葉西総合病院、千葉徳洲会病院、鎌ヶ谷総合病院、湘南厚木病院に紹介した方法で今まで50万人の実績があります。

 穿孔の心配のない水浸法だから安心して深いプロポフォール麻酔が使え、すぐ醒めて誤嚥の心配のないプロポフォール麻酔だから下剤を飲まない大腸検査が可能です。この最先端の最も苦痛の無い内視鏡システムを採用しているのは現在、関西では生駒市立病院だけだと思います。医師の方の見学も可能です。こちらまでメールしてください。

(内視鏡医師 後藤利夫)


3. 下剤を飲まない大腸検査(現在、一時中止しています)

下剤を飲むのがつらい方には、胃カメラ時に麻酔下で下剤を入れて本人は下剤を飲まなくても大腸内視鏡を受けることができます。つまり、検査だけでなく準備までも無痛です。この方法は高野良裕先生(東大卒)が発案し、故・平嶋登志夫(東大卒)先生と谷口将太郎先生が千葉徳洲会病院で15年前から実践した方法です。検査後すぐ醒めるプロポフォールだからこそ、誤嚥の心配なくこの方法ができます。

下剤は早く飲めば飲むほど早くきれいになります。下剤注入法は1~2分で入れますので前日からの準備がなくても、2~3時間ですぐに大腸がきれいになります。つまり、胃カメラと大腸内視鏡を両方受けても意外と早く終わります。ただし、この下剤を飲まない方法は同日に胃カメラを同時に受ける人に限ります。