いつも大変お世話になっております。お忙しい所申し訳ありません。また教えて頂けますか。

1. 定点固定で画面の回る方向に回す時、右手でスコープを回すのか、左手でローテーションするのか、どちらがよいのでしょうか。

2. 直腸挿入は、レフトターン、レフトアングルですが、RSの強い左下に見える屈曲は、引いて超えるのですか。私は、その屈曲をアップ方向で引いて左、そして右でSに入っているのですが、先生の方法がうまくできないでいます。

以前痩せ型の女性について教えて頂きました。ねばるようにしてから、ストレートで痛みなく入る方が増えました。時間が10~20分もかかってしまうのが悩みです。 

長々とすみません。ご指導をよろしくお願い申し上げます


Q1.定点固定で画面の回る方向にスコープを回す時、回すのは右手、左手のどちらがよいのでしょうか。
A1.右手でスコープを回しても定点固定法は可能ですが、私はいつも左手でローテーションしていますので定点固定法のときも左手でローテーションします。

Q2.直腸挿入はレフトターン・レフトアングルですが、RSの強い左下に見える屈曲は引いて超えるのですか。
A2. RSの屈曲は左に見てレフトアングルで越えます。
左下に見えるならもう少しレフトターンすれば左に見えます。
ここではほとんど押しません。レフトアングルをかけて先端フックで引くと、画面の管腔が右回転しますので定点固定法に従ってライトローテーションをして画面を追いかけます。
管腔が真右に見えたら引くのを止め、ライトアングルで越えます。
また次の屈曲を左に見て同じことをします。
これがRS以降のS状結腸の短縮法です。

Q3.水浸法でねばればストレートで痛みなく入りますが、時間が10~20分もかかってしまいます。
A3.水浸法の長所は痛みがないことですが、短所は時間がかかることです。
遅くても痛みがない方が患者さんのためと思って水浸法を続けてください。
経験を積めばワンパターンメソッドが身について自然と早くなります。

また何かあればいつでもメールしてください。

後藤

いつも詳細に教えて頂き誠にありがとうございます。

定点固定は、左手ローテーションなのですね。右手でひねっていたので、手が疲れやすかったです。 
まだまだですが、頑張って水浸法を続けて参ります。今後ともよろしくお願い申し上げます。
 

『水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.61 62 定点固定法』