水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル

~本を読んだ人も読んでいない人も、水浸法の人もそうでない人も~

『水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル』中外医学社より好評発売中。
本はマニュアル本ですので「なぜそうするか?」より「なにをするか?」の方に力点がおかれています。
このブログでは本を補完するため理論的な面を詳しく説明します。

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カテゴリ: 理論解説

送気法で大腸内視鏡をやっていた開業医の先生がより痛みの少ない水浸法+ワンパターンメソッドに取り組んでいます。
現在、私がコロンモデルをお貸しして自分のクリニックで練習中です。
本日先生からのコロンモデル拝受しました。
がんばって練習します。ありがとうございます。

練習は自分のところで、たまに厚木で進捗具合をチェックするシステムがいいと思います。

後藤先生

アドバイスありがとうございました。

コロンモデルを送っていただいてから、朝少し早く出勤して練習するようにしています。
このコロンモデルで通常の視野を得るのにまた少し時間がかかりましたが、なんとか今は安定してきました。
悩んでいるところとしては、コロンモデルのワンパターンメソッドをなかなか実際の患者さんに応用できていない点です。
今週水曜日、先生がいらっしゃれば厚木に伺いたいと思いますが、先生がなさる患者さんのCFをしっかり観察させていただきたいと思います。

まだ先は長い気がしております。
今後ともよろしくお願いいたします。


コロンモデルを1000回やって100発100中でワンパターンとなれば1分を切ります。
そのくらいにならないと人でワンパターンができません。
ところが1分を切っても、人でやると最初は送気法と水浸法の視界の違いにとまどいます。
あまりに近すぎて、オリエンテーションを見つけにくいのです。
人で100例くらいやって、水浸法の視界に慣れたら、人もコロンモデルと同じだなと実感します。

後藤先生

ありがとうございます。
コロンモデルでワンパターンが完成していないからまだ焦らなくていいのですね。
地道にコロンモデルの練習を重ねます。

お世話になっております。お忙しい所、申し訳ありません。

昨年、ポンプを購入させて頂きました。 
水浸法を行い、痛みのない方が多くなりました。
ところが痩せ型の女性は、S状結腸で痛がられたり、時間もかかってしまう事が多く困っています。先生の動画や本を繰り返し見ているのですが、うまくいかず、どのように気をつけて行けばよいかアドバイスを頂けませんでしょうか。 

また、先生の上部内視鏡のセミナーを拝見する事はできますか。   

申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。 


ポンプの購入ありがとうございます。
痛みのない検査を実践されて著者としてうれしく思います。

Q1.痩せ形女性のS状結腸が痛がられる
A1.痩せ形女性の腸は長く、かつ狭い空間に折り畳まれているため、屈曲が急で数も多いです。
でも、逆に言うとただそれだけです。「まっすぐ押して、回しながら引く」の原則でスコープをストレートにキープしながら進めていきます。
「まっすぐ押す」とは押すときにローテーションを加えずアングルで進めます。そのときできるだけ腸管壁にぶつからないようにすれば、腸を伸ばしません。強いアングルでも越えられず腸管壁に当たれば押すのをやめて引きます。
「回しながら引く」は引くとき画面が右か左に(Sではたいてい右ですが)回り始めますので定点固定法にしたがって右か左に回します。引くに従って強かったアングルは解除されていきます。
この数センチのやりとりを何回かするだけです。
太った人なら1回で済みますし、痩せ形女性なら5~6回する事もあるでしょう。
回数が違うだけでやることは同じです。
引いてストレートに短縮できる自信がないと、途中で押してしまいます。
やせた人でも引いてストレートにできるという自信を持って、ねばり強く短縮を繰り返せば必ずストレートにできます。
スコープがたわみ、ねじれると痛みの原因となります。もし患者さんが痛いというなら必ず捻れていますから、「回しながら引く」を行って、その場でストレートにしてください。

Q2.痩せ形女性のS状結腸が時間がかかる
A2.屈曲の数が増えますので短縮の回数も多くなりその分時間がかかります。そういうものだと思って、時間は気にしないでください。
むしろたわませない、ループを作らないことに意識を集中させてください。
短縮の回数分だけ自然に時間がかかるのはいいのですが、あせって押してループを作り解除に手間取って「はまる」ことは避けたいです。
やせた人の強い屈曲にあった径の細いスコープを使用すると挿入が早くなります。
私が同じ人をやってスコープを変えるだけで時間が半分になることがよくあります。

Q3.先生の上部内視鏡のセミナーを拝見する事はできますか
A3.2020年6月28日に予定していたスキルアップ医療講演は新型コロナの影響で中止となりました。
「午前:苦痛のない胃カメラの基本」
講演の項目名だけはこちらで見られます。
http://水浸法.com/archives/35440445.html
昔やったセミナーのDVDが5000円でスキルアップから販売されています。
「実地医家のためのプロポフォール麻酔と粒良式観察法によるまったく苦痛のない胃カメラ検査法」
https://www.skillup-mt.jp/dvd/seminar2.php?no=434

早々に丁寧なお返事をいただき、ありがとうございます。

先生のおっしゃるように粘りや丁寧さが足りないと思いました。悩んでいましたが、基本を忘れずに頑張って参ります。

また、上部のDVDも拝見させて頂きます。

益々のご活躍をお祈り申し上げます。 

今日は2人の医師にコロンモデルを使ってS状結腸の挿入練習をしました。
2人とも人で500例ほど経験している経験者でしたが、やはりS状結腸を伸ばすことのことでした。

S頂部以下、一度も押すことなく引きだけでSDを超えるテクニックをコロンモデルで習得するようにアドバイスしました。
ポイントは2点です。
Q1.SDでスコープ先端をSDアングルに最直近させるにはどうすればいいのか?

Q2.最直近でも届かないときはどのようにして届かせるのか?

A1.S頂部以下引くときに先端を腸壁に当てないこと。そのためにスーパーアップを使うこと。スコープ先端を腹壁に垂直にすること。そうすればSDから腹壁に下ろした垂線の足までの距離はスコープの硬性部長より短いので届くはずです。

A2.おなかの出た人では、コロンモデルの腹壁カバーを緩めたような状態になり、SDから腹壁に下ろした垂線の足までの距離がスコープの硬性部長より長くなり、スコープを最直近に持ってきても届かないことがあります。このとき、左下腹部手のひら圧迫で腹壁をSDに近づければ容易に届きますが、コロンモデルでは届かないときに、スコープ先端を上手に使って、何とか粘膜をたどり届かせるテクニックを練習してください。このテクニックが身につけば人でやるときの絶大な自信になります。

講習後、2人のうち若い方の医師が「いままで10冊以上の大腸内視鏡の本を読んできましたが、先生の本が一番論理的でわかりやすかったです。」といわれました。最後にもうひとつ質問されました。

Q3.S状結腸が短縮できなくてプッシュになる例はどのくらいありますか?

A3.8割は押さずに入れまが、2割は押します。最直近でSDまで遠すぎるときに押します。以前、押さないことにこだわって時間をかけたときは95%は押さずに入れました。今は時間も考慮して遠すぎるときは押しています。

水浸法と送気法の一番の違いは腸管の膨らみ具合です。
水浸法は無送気法から進化したもので、無送気法の一種です。
ですから腸管は常に虚脱(collapse)しています。
腸管が虚脱していると腸を刺激しないため、腸管運動が誘発されにくく、時間が経っても痙縮(spasm)が起きません。
例え挿入に20分かかっても起きないのが普通です。
盲腸まで到達してそこで初めて空気を入れると、急に腸が運動を始めることを多数経験しています。

ところが水浸法の初心者や、送気法から始めた人は水を入れすぎて痙縮を引き起こす人がいます。
虚脱と痙縮はどちらも管腔は細くなっていて画面は似ていますが、全くの別物です。
虚脱は内圧は低く、痙縮は内圧が高くなっています。
虚脱時に管腔の方向が見えないときに少し水を入れるのは大丈夫ですが、痙縮時に管腔を広げようとして水を入れてはいけません。
入れた水は痙縮の起きてない場所に逃げて、管腔は広がらないばかりか、圧がますます高くなり痙縮が止まらなくなります。
一度、痙縮が起きるとスコープが重くなり、挿入に力を要します。私に変わってもなかなか挿入は難しいです。
私自身、入れる水の量を極力少なく心掛けていて痙縮は滅多に起こさせないので、痙縮した腸管に慣れていないせいもあります。

虚脱(collapse)させれば、痙縮(spasm)は起きない。
痙縮(spasm)が起きたのは、虚脱(collapse)させなかったから。


痙縮がおきたら、水と空気を吸引し、必要あれば鎮痙剤を追加し、治まるのを待ちます。
(直腸やS状結腸ならバイブレーションすることもあります。)

『水浸法による無痛大腸内視鏡挿入マニュアル p.154 44.挿入困難のパターン5-スパスムの強い人-』

スキルアップ代表轟豊語さんのご厚意により2018年10月7・8日と11月3・4日に行った水浸法の伝説のスキルアップ講演の動画がそのままYouTubeプレミア配信で2019年10月13・14日と11月3・4日に公開されました。

『水浸法による無痛内視鏡挿入マニュアル』の著者自身が本をテキストにして4回に分けて全ページの完全解説をします。特に本の動画解説に力を入れます。また今回初めての試みとして毎回午後の部は会場に内視鏡機械一式を持ち込んでコロンモデルを用いた実演と実技指導を行いますので、今まで以上に実践的な講演になると思います。

この講演は大腸内視鏡をこれから始めようという方、送気法はやっているが水浸法に興味のある方、より苦痛のない挿入法に関心のある方、本を読んだがよくわからない方、動画の説明が分からなかった方などを対象としています。

テキストとして『水浸法による無痛内視鏡挿入マニュアル』(中外医学社)を使用します。
こちらからお買い求め下さい。
受講者の感想
先日は、4回にわたり詳細な大腸内視鏡のご講義頂きありがとうございました。
先生の挿入法は、理論的でかつ少なくとも現時点では、一番確実と思いました。
すべてを開示する、“師の握りこぶしはない”姿勢にも感銘いたしました。

  <<第1回>>

10月13日 13:00~15:00 『STEP1理論編』の完全解説
 →YouTubeプレミア配信



10月13日 16:00~18:00 コロンモデルを用いた実演と実技指導①
 →YouTubeプレミア配信



  <<第2回>>

10月14日 10:00~12:00 『STEP2トレーニング編』の完全解説
 →YouTubeプレミア配信



10月14日 13:00~15:00 コロンモデルを用いた実演と実技指導②
 →YouTubeプレミア配信



  <<第3回>>

11月3日 13:00~15:00 『STEP3実践編』の完全解説
 →YouTubeプレミア配信



11月3日 16:00~18:00 コロンモデルによる挿入デモンストレーション
 →YouTubeプレミア配信



  <<第4回>>

11月4日 10:00~12:00 『STEP4挿入困難の解決』『STEP5ポリペクトミー』の完全解説、追加公演『画期的!大評判!下剤を飲まない大腸内視鏡の前処置法、モビプレップ注入法の全テクニック教えます』
 →YouTubeプレミア配信



11月4日 13:00~15:00 人による挿入デモンストレーション ②
 →YouTubeプレミア配信

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